R&D

新世代のプロペラを求めて

炭素繊維という新素材を用いた商船用プロペラの開発に着手し、2014年には炭素繊維で製造されたブレードを有する、CFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastics /炭素繊維強化プラスチック)プロペラの商船搭載に世界で初めて成功しました。ナカシマプロペラは、さらなる高効率と低振動を目的とした新世代のプロペラを探求し続けます。

CFRP propeller

0.0g/cm3

密度 1.5g/cm3の超軽量素材

新しい素材である炭素繊維は、密度が1.5g/cm3とCAC703の約1/5のため、CFRPプロペラでは慣性モーメントが小さくなり、軸系の軽量化が実現できます。さらにこの素材の採用によって、高い静的強度と疲労強度も得られます。また柔軟性を利用し、キャビテーション発生の抑制やエンジン過負荷も抑制します。さらに、軽量化による起振力の低減、材料自体の高減衰で低振動化が可能です。推進性能については前述の特徴を活かして、大直径化と小翼面積化による効率を改善します。メンテナンスにおいても、補修作業を容易に行うことができる素材です。

変形
ピッチの減少

従来比-3dBの静粛性を実現

CFRP(炭素繊維強化プラスチック)プロペラには、負荷が増加するとピッチが減少する方向に変化する特徴があります。そのため、荒天(急激な負荷変動)時や加速時でも、しなるようにブレードの形状が変形し、エンジンへの過負荷を抑制できます。その効果は、当社比で-3dBもの静粛性を実現しています。

Ni-Al-Brプロペラ
CFRPプロペラ

キャビテーション(空洞現象)の抑制効果

CFRP(炭素繊維強化プラスチック)プロペラは負荷がかかる際に変形し、キャビテーションの発生を抑制するので船尾振動の低減に繋がります。

省エネ付加物への技術の流用

炭素繊維の成形技術はプロペラだけでなく、省エネ付加物にも流用されています。省エネ付加物は、確かな流体効果を得るために凹凸の少ない流線型にならざるを得ません。また抵抗を低減させるために薄い形状であることも求められます。そこで、従来の素材よりも強度が高く、成形に自由度がある炭素繊維やガラス繊維などの強化繊維を採用。これによって、設計者が意図した複雑な形状でも再現することが可能になり、エコキャップやコンポジットステーターでも、さらなる性能向上が実現されています。